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2021.07.12 Details Of ARMADA Ski’s Vol’1
”Details of ARMADA Ski’s”と題しARMADAスキー製品をより一層深く掘り下げ、皆様のスキーライフをより豊かにする詳細情報を定期的に発信して参ります。新しいスキーを検討されている方に向けてはもちろん、既に使用されているARMADAファンの皆様も”使っているものについてよく知る”ことでスキーがより一層楽しくなること間違いありません。
第一回目はARMADAの代名詞とも言える
ARV116JJ vsZER0ARV116JJUL&ARW116VJJUL(通称JJ)並びに、21−22大きなアップデートがあったウエスト106mmモデルの ARV106 vs ARW106UL(通称106)をピックアップしました。116(JJ) 3機種、106 2機種、それぞれ同じモールドを使用しているものの内部構造や構成パーツを変更することで似て異なるスキーに仕上がっております。
Pick Up Ski’s
・ARV116JJ ・ARV116JJUL ・ARW116VJJUL
・ARV106 ・ARW106UL
◎Spec Chart
◎Material & Structure
※ARMADA Skiは最先端のスキー製造技術を用いて製造されております。
①Wood Core
116、106のオリジナルバージョンにはPopla Ash Core、UL(Ultra Light)と付くモデルにはCaruba Coreが使用されています。
Popla Ash Coreは軽量なポプラと、木製バットにも使用される硬質で比重の高いアッシュを組み合わせた高強度、高密度の芯材です。高剛性でパワー伝達に優れたスキーの製造が可能です。フレックスは硬くなり、重量も増しますが突破力や安定感は抜群です。
Caruba Coreは超軽量で同じモールドで製造したオリジナルバージョンと比較すると最大25%の軽量化が可能となります。フレックスも柔らかくなるためパウダーでの浮力アップや、乗り手を選ばない優しい乗り心地となります。一般的に軽量化によって低下しがちなフレックス、強度、レスポンス、安定性ですが、ARMADA Skiはそれらを補う内部構造の工夫も抜かりなく施されております。
②Edge
2.5 Impact Edgeはパークスキーに使用される耐衝撃性に最も優れた2.5mm幅の高強度エッジです。重量増加は免れられなく、フレックスも硬くなりますがスキー全体の強度は増します。
JJULに使用されている1.7 Lightweight Edgeは軽量化のために必要最低限の強度を残し1.7mm幅に抑えられております。メリットは軽くなること以外に、フレックスも柔らかくなるためパウダーでの浮力増につながります。比較的障害物への接触が少ないことを考慮すると1.7 Lightweight Edgeはパウダーシーンににおいて非常に有効なエッジといえます。
③Side Wall
サイドウォールとはスキーの両サイドに挿入されているABS樹脂製のパーツです。エッジと並び最も外側に配置され、車のフレームの様にスキーの基本構造を維持するための重要な役割を果たします。
ARMADA Skiはサイドウォールの長さをモデルごとに最適化しそれらはAR〇〇と表記されております。サイドウォールが伸びるほど剛性が高まり、パワー伝達効率も高まります。
Ex.AR100=全長の100%にサイドウォール→フルサンドイッチ
AR75=全長の75%にサイドウォール→サンドイッチ+キャップ
④Rocker & Effective Edge Length
ロッカーと有効エッジ長について、平らな硬い床の上でスキーを履いた状態で接雪点を測定し検証いたしました。
パウダースキーの116は106と比較しTip,Tail共にロッカーの開始点がセンター寄りに設定されており、パウダーにてより高い浮力を得られるロッカバランスとなっております。その結果、有効エッジは短くなりますが、JJ特有の取り回しの良さを生む秘訣でもあります。
106はオールマウンテンツインとして有効エッジを長めに取り滑走性、安定性を確保するためのロッカーバランスとなっております。しっかりエッジングが可能でありながら、引っ掛りを抑える逃しが作ってあるのでズラしたいときにはズラすことが可能です。
⑤Base
Comp Baseは俗にブラックソールやレーシングソールと呼ばれているレーシングスキーに使用される滑走性の高い滑走面素材です。S7 Baseは近年スラロームスキーに採用されている素材で、滑走性能がComp Series Baseに大きく劣ることはございません。耐摩耗性、強度はS7 Baseが勝ります。一部モデルで例外がございますが、大まかにパウダーやフリーライディングといった滑りを楽しむためのスキーにはComp Series Base、ツインチップの様にパークでの使用が想定されるスキーにはS7 Baseが採用されております。
⑥Smear Tech
Smear TechはTip&Tailのエッジレス&スプーン形状の3D構造を意味します。エッジレスにすることで軽量化、スイングウエイトを軽減することが可能です。また、Tip&Tailの引っかかりが非常に少ないため雪抜けが非常に良いことも大きな特徴です。116はパウダーでのターン&グラトリがさらに容易になり、106は機敏な操作感を獲得。そして雪を受け流す様に面取りされたTip&Tailで雪を切り裂く様に進むことが可能となりオールマウンテンツインチップスキーとしてのポテンシャルを引き上げました。
◎Unisex Concept
21-22よりユニセックスモデルとしてARW116VJJUL並びにARW106ULがラインナップに追加されました。名前こそARWとしておりますが、この2機種は性別問わず使用可能な開発が行われております。選択肢をさらに拡大し様々なニーズにお応えいたします。
◎Products Info
パウダースキー文化に5ディメンションシェイプを定着させ、その文化を大きく発展させたJJ。JJ4代目となるARV116JJはパークスキーをバックボーンに、パウダーをパークのように遊ぶために生まれました。Popla Ash Coreを使用し、荒れたバーンでの突破力も高く、ハードにプッシュしたいライダーへ贈るヘビーデューティー仕様となっております。
JJの基本構造をそのままに芯材をカルバコアへ、エッジは1.7 Lightweight Edgeへ変更し、超軽量パウダースキーが誕生しました。ULの愛称でJJブーム再来を巻き起こしたニュースタンダード。しなやかなTip&Tailがパウダーを捉えて板がたわむため、気持ちの良いターンと抜群の浮力を味わうことが可能です。絶妙なバランス設計により軽量ながらもレスポンス&安定感抜群です。軽量さと汎用性の高さによりSHIFTビンディングと組み合わせたBCでの使用にも注目です。
*ARW116VJJULはZER0ARV116JJULと同スペック、コスメ違いで21-22より185cmを追加しユニセックスモデルとなりました。
※Mounting Position & Size Select
取り付け位置はしっかり踏み込んだターンを楽しみたい場合はスキーのサイドカット、浮力、たわみを殺さないためにドセンターから-50mm程度のセットバックをお勧めいたします。ポジションが後傾気味、あるいは角度が立っているブーツを使用している場合は50mmのラインより少しセットフロントすることを推奨いたします。
サイズの選び方は身長170cm代の方は185cm,身長160cm代の方は175cmの選択が一般的です。軽量なため従来よりもワンランク長めの選択が可能になりました。
*女性の方も175cmを選ぶケースが多い
ARVシリーズ1の高強度&高耐久を誇るハイパワーなオールマウンテンツインチップスキーです。フレックスがシリーズの中で最も硬く設定されており、圧雪、不整地、パウダー、クラストといった様々なコンディションにおいて抜群の突破性を発揮します。また、マニュアルな操作感と高速安定性の高さ故、エキスパートライダーも納得の仕上がりです。
21-22待望のARV106のULが誕生しました。基本構造はそのままに芯材を超軽量カルバコアに変更することで、軽量化並びにパワーダウンすることで幅広いレベルのスキーヤーが使用可能となりました。ネーミングこそARWとなっておりますが性別問わず使用可能なユニセックスモデルとして開発しております。ARV106同様にオールマウンテンツインチップスキーとしての使用はもちろん、パークライドやSHIFTビンディングを搭載してBCでの使用も見込まれます。様々な使い方の可能性に溢れた21-22最注目スキーです。
※Mounting Position & Size Select
取り付け位置はフリーライディングで30mm~50mm、パーク使用では25mm~30mm程度のセットバックがお勧めです。
サイズ選びに関しては男性で172cm or 180cm、 女性で164cm or 172cmを体格やレベルに応じてチョイスしましょう。JJと比較し有効エッジが長いため同じ感覚で選択すると扱いづらくなってしまいます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
同じシェイプのスペック違いがラインナップされており混同しがちですが、それぞれの違いについて1つ1つ整理させていただきました。
次回はパークメイン機種のARV96,86,ARW96,86について触れて参ります。
お楽しみに!!