2022.09.16 アルマダ・ARV & ARWシリーズ

皆さんこんにちは。
9月も中盤に差し掛かりスキーシーズンもグッと近づいてまいりました。まだまだ残暑を感じられる日もあるものの日も短くなり、朝夕はグッと気温が下がり順調に季節が進んでいるように思います。また、南半球はハイシーズンということもあり当ブランドの所属ライダー達がNZへ修行へ出かけております。各種SNSで動きをチェックしておりますが、私も1ヶ月くらいは夏もスキーが履ける場所に行きたいというのが本音です。近々、NZの某カリスマライダー主催のセッションイベントがあるようで現地にはARMADAインターナショナルメンバーを含め各ブランドのトップライダーが続々集まってきてるようです。要チェックですね。さて、今回はARMADAの最も得意分野であるツインチップスキーのARV&ARWシリーズについて書き進めて参りたいと思います。

ARMADAとツインチップスキー
ARMADAは発足当時よりツインチップビルダーとして数々のツインチップスキーを生み出し、フリースキーシーンの発展に大きな影響を与え続けてまいりました。ブランド立ち上げの翌2003年に登場したオールマウンテンツインチップの初代ARVは2012年まで販売されたベストセラーモデルです。その名を引き継いだ現行ARVシリーズは、その当時からのマインドを変わらず今日まで継承し、ARMADAの象徴として多くのライダーから絶大な信頼を得ております。パウダー、フリーライド、パークとそれぞれの場面で最高のパフォーマンスを発揮しタフに使用可能なラインナップで、ライダーの限界をプッシュいたします。当初はウィメンズモデルとして発売開始がスタートしたARWはARVのソフトバージョンとして体格や用途、好みに応じて性別を問わずに使用していただけます。

最近のツインチップ事情と選び方
ツインチップスキーを選ぶときの第一ポイントはセンター幅です。ARV&ARWは80mm台、90mm台、100mm台、110mm以上といった風に、センター幅10mm刻みでスキーがラインナップされております。パークでは80mm~100mm程度、フリーランでは90〜100mm程度、パウダーでは110mm以上のスキーを選ぶことが一般的です。

特にパークでの板選びはその時代によって、センター幅の流行りというものがあります。例えば”10年前は80mm半ばが当たり前であったのに、今は90mm半ばが流行っている。”と言ったような話です。最近は90mm半ばを履くのは当たり前、ライダーによっては100mmオーバーを選択するケースも散見されます。しかしながら、基本的に、スキーが太くなれば太くなるほど取り回しが悪くなり、俊敏な動きはできなくなります。太めのスキーをパークで使うメリットとは、スキーやトリックの基本ができているという前提で様々な動きを表現していける、スタイルを出せるという点ではないかと思います。また、バターやサーフェスなどのスライド系の動きにも有利に働きます。現状、世界中のARMADAパークライダーの9割は90mm以上のスキーをパークにて使用しているのではないかと思われます。トリックの基本形を崩してクリエイティブな動きに変えて行くための手段として太めのスキーを使用する傾向にあります。パークで太い板を選ぶということはあくまでも味付け、オプションです。

ARMADA Japa Rider 藤井源のケース
先日NZで行われたFIS ANC スロープスタイルで日本人最高の2位というリザルトを残した源はARV86を使用しております。キレのあるコンペ系の動きと、ハイレベルなトリックをアレンジしたりルーズなトリックでなんとも言えない絶妙なスタイルを出してきたりとARMADAらしいライダーに成長中です。コンペがメインという事でシャープな操作感を優先したスキー選択です。パークを単純に遊んで楽しむなら90mm台のスキーの方が遊びの幅が広がると彼も思っているようです。

ARMADA Japan Staffのケース
パウダーは116、パウダー以外のコンディションでは106を使用しております。116は言わずともしれたパウダーをイージーに楽しくしてくれるスキーですのでここでの説明は割愛いたします。皆さん疑問に思うであろう、たった10mmしか幅の違わないスキーをなぜ持つかというと、116は完全にパウダーを滑るための形状、106はパークスキーを太らせたような形状と全く性格の異なる2本という点と私自身がパークでそこまで難易度の高いトリックをしなくなったという点を総合的に考慮した結果です。106での高回転トリックは非常にやりにくいですが、スキルとパワーでカバーと言ったところでしょうか。正直大変ですができなくはないと言った感じです。106を使用する1番のメリットは潰しが効くという事です。ちょっとしたパウダーや春の緩んだ雪、硬いオン&オフピステに順応してくれます。ULのしなやかなたわみを好んで使用しております。正直、滑るだけのことを考えるとこの組み合わせか、116と96をもてば良い日も悪日も楽しいスキーができますよ。もしパークもガンガン行くのであればエッジも無くなるのでパーク用に86か96を一台作るのがベストですね。(Tomohiro Murai)

さて、ここからは各スキーの詳細について紹介して参ります。

JJは誰もがオートマチックにパウダーを滑走できるパウダースキーの決定版です。当初はパウダーをパークのように遊ぶために誕生した ARV116JJはパウダースキーの名機 JJの最新モデルです。ノーズ、テールはエッジレス&3D形状のスミールテックを施す事でスイングウエイトの軽減、スムースなターンやパウダーでのバター系トリックを可能といたしました。芯材にはパークスキーと同じく耐久性に優れたポプラアッシュを使用し、ハードな使用にも耐えうるフリースタイルパウダースキーです。対して、ARW116VJJULはJJブーム再来をもたらしたZERO ARV116JJULと共通の構造とスペックを有するユニセックスモデルとなっております。UL(ウルトラライト)=非常に軽量ではあるが、最新テクノロジーと素材の融合により不安を感じさせない安定感を兼ね備えております。非常に薄くしなやかなノーズはターン時に雪を受けしなり、抜群の浮力を生み出します。また、スミールテックが施されており、スイングウエイトの軽減、スムースなターンやパウダーでのバター系トリックをアシストしライダーの遊び心をくすぐります。

X-gamesナックルハックの覇者でもあるクイーン。116JJの取り付けはやはり-40~50mmがおすすめと述べておりました。JJULも同様です。

オールマウンテンツインチップスキーのスタンダード。JJの細いバージョンではありません。ARV106はポプラアッシュコアを使用し耐久性と反発力を高めながらも、パークスキーのような様々な動きにも瞬時に対 応 いたします。ノ ー ズ と テ ー ル にはエッジレス&3D形状のスミールテックを施しスイングウエイトの軽減、スムーズなバタートリックを可能とします。スキー自体がしっかりしているため比較的上級者向けのスキーでもあります。

ARW106ULはARV106の UL(ウルトラライト)バージョンとして、基本構造はそのままに、芯材を軽量カルバコアへ変更いたしました。全体的にソフトになりつつも、足元はしっかりとした剛性感を保っているため、JJUL同様に軽量でありながらライド性能も良いしております。エッジレス&3D形状のスミールテックを施し、ARV106よりもしなやかさが増したノーズは新雪を捉えやすくなりパウダーでのパフォーマンスも向上いたしました。また、パークスキーにも劣らない軽さとスイングウエイトの軽さを備え、パークにおいても高いパフォーマンスを発揮いたします。より多くのスキーヤーに選んでいただけるオールマウンテンツインARW106ULは、188cmまでの豊富なサイズ展開で性別問わずオールマウンテンツインチップスキーのパフォーマンスの高さを体験していただけます。

96はパークから自然地形までバランスよくパフォーマンスを発揮いたします。パークシーンにおいてセンター90mm半ばのスキーは最近のトレンドです。絶妙なフレックスバランスと安定感、耐久性抜群のPOPLAR ASH COREに加え2.5Impact Edge搭載によりハードな使用にも耐えられます。多くのARライダーが愛用、絶大な信頼を獲得し、ツインチップスキーの中核的モデルに成長を遂げました。ロングセラーモデル初代ARVの形状に最も近く、ARVシリーズの根幹となるパークスキーのニュースタンダードモデルです。

パイプやスロープとマルチにトップで戦ってきたトーリンが愛用するのはARV96。パウダーは116やWW,パークは96という組み合わせで滑っています。96は高回転トリックも難なくこなせる限界の太さではないでしょうか。

86は世界中のアスリートに信頼されているパークスキーです。パーク黎明期より「センター80mm台=パークスキーのベーシックモデル」という概念は変わらず、それらがフリースキーの歴史を築き上げてきたと言っても過言ではありません。非常に素直でクセもなく、抜群の扱いやすさと高い耐久性を誇り、全てのパークスキーヤーに贈る納得の一台となっております。ノーズとテールには絶妙なロッカーが入りキッカー、ジブ、パイプまでスムースなライドが可能で、トリックマスターへの近道となる1台として86を外すことはできません。

インターナショナルメンバーではノアがARV86を好んで使用しております。また、ヘンリックもオリンピックでコンペに参戦していた時期はイードロではなくARVを使用しておりました。やはり高難度のトリックを確実に決めるためにARV86持ち前の強い反発とシャープな操作感を優先したとのことでした。

 

84はフラッグシップモデルに長年採用されたAR50を搭載し、芯材をインジェクションとウッドコアの組み合わせたハイブリッドコアにすることで、軽量でありながら耐久性を向上させたパーク入門機としてふさわしい一台です。素晴らしいコストパフォーマンスを誇り、初めてのツインチップとしてはもちろん、成長と消耗が著しいジュニアライダーにもおすすめです。ARVとARW共に共通設計となっております。

最後までお読みいただきありがとうございました。いかがでしたでしょうか?
これからも創業当初のマインドを絶やすことなくツインチップビルダーとしてパークシーンを牽引して参ります。今でこそ様々なスキーをラインナップしておりますが私たちの原点はブレずにパークカルチャーです。より多くの皆様にアルマダのスキーの良さ、そしてブランドの良さを伝えられたらと思っております。そして皆さんお待ちかねの商品達が続々日本へ届いております。お手元に届くまで今しばらくお待ちください。

 

“冷えスタ杯秋の陣”エントリー受付中

ARMADA Japanライダー樋口 永吾によるフリースキーイベントが愛知クエストにて10/1に開催されます。安心安全なマットランディング施設でのワンメイク大会&セッションイベントです。プロライダーからワンポイントアドバイスももらえるスペシャルな内容となっております。冬前に夏の練習の成果を確認するも良し、スキー仲間、繋がりを作りに行くも良し。ライダークラスには各メーカーの契約ライダー達が出場し、日本各地から現役コンペライダーも集まります。みなさんで日本のフリースキーを盛り上げましょう。お問い合わせや詳細情報の更新はInstagramで行っております。@hiesutaで検索お願いいたします。画像をクリックでエントリーも可能です。たくさんのご参加お待ちしております!!

 

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