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2023.04.27 春の山スキー with LOCATOR シリーズ
皆様こんにちは。
4月も終盤となりいよいよゲレンデでのスキーシーズンもわずかとなりました。読者の皆様もGWでシーズンオフとなる方、ハイクアップでさらに雪を求める方にこのタイミングで分かれるのではないでしょうか?既にシーズンを終えられた方も多いことと思います。今年は、少雪、4月も雨が多く融雪も非常に早い印象がありました。せめてGWまではスキー場で滑りたいところですが直近の天候があまり芳しくないことが心配ですね。
1月末の北海道・朝里岳
誰しもがこの時期に戻りたいことでしょう。22-23シーズンは12月の降雪不良に始まり、年明けからは気温の上下が激しく、雨や暖気からの豪雪と言った不安定な気象状況が続きました。”安全に配慮、無理をしない、時には我慢をする”ことが本当に大切なシーズンでもありました。残り数ない春シーズン、最後まで事故怪我のないようスキーを楽しみたいところですね。
剣ヶ峰(3026m)と乗鞍岳ツアーコース(2000m付近)の新緑
新雪が無くなったら、スキー場の雪が消えたら我々のシーズンは終了か?答えはNO.日本にはまだまだ雪が残り、スキーのできる山がたくさん存在します。ARMADA=パウダースキーというイメージがしっかり定着しておりますが、我々がパウダーに匹敵するくらいに好んでいることが春の山スキーです。今回は先日訪れた乗鞍岳での様子と共に春山の魅力とギアについて紹介してまいります。
春の山スキーの魅力
・山歩きを楽しむ
基本的に高標高(2500-3000m)を目指す春山スキーにはロングハイクがつきものです。春は天候も安定しますので景色や空気感、動植物、仲間との会話や食事など様々なことを楽しむ余裕が生まれます。我々は滑るのが一番の目標ではありますが、毎度登りの道中で様々な感動体験に出会い、それらも楽しみの一つになっております。今回、乗鞍岳へ訪れた4月中旬は、スキー場山頂リフト乗り場の三本滝(1800m)からハイクとなり所要時間はゆっくり歩いて5時間程度です。GWからはバスで2350mまでアクセス可能となりますので一気に滑走エリアが近くなります。
・雪を楽しむ
春特有のザラメ雪はパウダーにも劣らない気持ちの良い滑り心地を味わうことが可能です。また、放射冷却後の晴れ間にはフィルムクラストが発生する可能性が高まります。パウダーに出会う確率よりも低いと巷では言われていますので出会った時にはしっかりカメラで滑りと共に押さえたいところです。春は春で癖になる雪の魅力に取り憑かれてみてはいかがでしょうか?
・安全性の高さ
天候や雪が安定する春シーズンは山スキーのベストシーズンです。春山での山スキーは古くから行われてきておりスキー文化の一つとして継承、進化を遂げてきました。春と言っても山の天候は急変します、少しでも不安要素がある場合は行かないこと、引き返すことは非常に重要です。森林限界地点、避難小屋、稜線に出る肩の小屋が行動を続行するか、引き返すかの選択地点となります。我々は1日目は森林限界地点、2日目は避難小屋で引き返しております。
*現在は道具の進化により道具があれば誰もが入山できてしまう時代です。しかし、雪山に入るためには道具の使い方、雪山や気象への知識と総合的な実践経験(トレーニング)と言った多くの段階を踏む必要があります。大丈夫だろう、いけるだろうという安直な考えは命取りとなります。ガイドクラブの利用が最も低リスクな選択となります。
春の山スキー & LOCATORシリーズ
左からLOCATOR 96,104,112
今回はLOCATOR 96,104,112の3機種を持ち込みました。今回は、見ての通り96には機動力抜群、軽量TRACER Bin、104にはライド重視のSHIFT Bin、112はNTN Bin(テレマーク)とバラエティーに富んだセッティングで出掛けました。
LOCATOR 96 & TRACER Bin
LOCATOR 96 & TRACER Binは発売前からテストを重ね既におなじみの組み合わせとなっているのではないでしょうか?このセットは非常にバーサタイルに使え、スペック以上の仕事をしてくれます。軽量で歩きやすく機動力に優れているということはツアースキーとして当たり前に必要な性能です。登山の移動手段として軽快な機動力を追求した軽量スキーは従来より存在しておりますが、我々はスキーで滑走することを最たる目的として山へ出掛けます。これまでは軽くすると滑走性能が低下し、滑走性能を追求すると重くなってしまうことが当たり前でした。96はこの定説を覆したスキーです。
4/17 10cm程度の降雪あり。
不安定な雪面でも軽くパワフルなLOCATOR96
移動手段のための軽快な機動力のまま、自然の山の不安定な雪面においてもスキー本来の滑走性能を発揮できることはツアー系スキーにおける大きな進化と言えます。一見、軟弱なBinとスキーの組み合わせに見えますが、しっかり踏み込んでもエッジが雪面を捉えてくれる安心感に驚かされます。攻めれる軽量スキーと言っても良いでしょう。もしも弱く、不安定でライド時に逃げの滑りとなってしまうようなスキーでは厳しい自然の山では足元を掬われてしまいます。力強く信頼をおける足元はいざという時に自分の身を守ることにつながるでしょう。自然相手の遊びで、あらゆる悪い状況を想定した時にも96は一番手であると思います。104も似たようなポジションにあるスキーで、よりライドの性能を追求するのであれば選択肢に入ってきます。その中でも機動性を重視するのであればTRACER Bin、スキーの滑走性能を最大限に引き出すのであればSHIFT Binとなります。
LOCATOR 112 & NTN Bin (4/19快晴)
ARMADA Japanでは通常のビンディングだけではなくテレマークビンディングとLOCATORのセットについての検証も行っております。南志賀Traditional Trail Tourの案内人としてお馴染みのテレマーカー関谷氏がチョイスするのはLOCATOR 112とNTN Binのセット。
南志賀Traditional Trail Tourの様子はこちら。
この時期に112と思われるように、112は本来パウダーハントのための軽量スキーですが、実はシリーズ中で最も有効エッジが短く、よく動くスキーでもあります。現在のテレマークはNTNビンディングが主流となり、従来の75mmのルーズな滑走フィーリングからダイレクトで強烈なカービングなど新しいスタイルのターンの追求が可能となりました。
4/17 緩斜面に10cm程度の降雪あり。
高速域、キレのあるターンを実現するNTN Binですが、スキーの振り幅を大きく取り、ズラしを用いたトラディショナルなライディングも可能です。特に緩斜面の低速域ではスキーが非常に自由度の高い動き方をしていることが見てとれました。そうした動きと112はよくマッチしているといえます。しかし、112はワイドでエッジグリップやエッジングレスポンスが劣るため硬いシチュエーションは苦手です。やはり、104がなにかと汎用性が高いということはスキースタイルが異なっても変わらないことでしょう。
4/19 山頂(剣ヶ峰)付近の様子
少雪と言われたシーズンではありましたが4/19の山頂はまるで真冬のような景色が広がっておりました。滞在最終日にタイミングよく山頂に登頂できましたが、地元ローカルでも天気が読みきれない山です。遮る物がないアルプスの山々は厳しい自然の力が我々を拒みます。しかし、よほどの悪天候でない限り、剣ヶ峰へ到達できなくても滑るだけであれば色々な面があるのでスキーを楽しむことが可能です。滑走を楽しむだけであれば、剣ヶ峰に行かずに登り返して別の面を滑るために時間を当てるのも一つのプランとしてありです。
LOCATOR シリーズ 商品詳細
ARMADA TEAM WEEK 2023 x Gen Fujii
本気のメンツと終日向き合い、攻め続けなければならないシューティング
ライダー藤井源より先日開催されたARMADA TEAM WEEK 2023のレポートが届きました。ARMADA本国に認められた者のみが参加が許される最先端のミーティング&シューティングイベントです。コンペアスリートとして転戦しながらフリースキーヤー(表現者)としても急成長中の注目ライダーです。以下Genからのコメントです。
20年の集大成とも言えるAll New ARシリーズ
今シーズンもARMADA TEAM WEEKに参加してまいりました。昨シーズンはスウェーデンのクラッペンスキー場でしたが、今シーズンはオーストリア、アブソルートパークでの開催となりましたた。ヘンリック、カサボン、キム・ボバーグをはじめ、世界各地の有名なアルマダライダーが集まり、私自分にとって毎日が刺激的すぎる1週間となりました。この1週間はスキー板のプロモーションを撮影したり、ウエアの撮影などをしたりと日本ではあまり経験できない事を沢山経験することができました。今回撮影を行ったプロモーション動画がARMADA本国YoutubeやInstagramにアップロードされるのが待ちきれません!
The JP Memorial 2023
JPオークレアの追悼イベントが本社を構えるユタ州パークシティーにて開催されました。
ライダーとファンが集結しバンクドスラローム&ハーフパイプのセッションが繰り広げられました。
最後までお読みいただきありがとうございます。シーズンも終わりということでオンラインストアではセール価格にて商品を販売しております。在庫がほとんどない状況ですが掘り出し物もございますので是非ご覧ください。
また、国の行き来が容易となり本国ライダーたちの活動も活発になってきております。来月頭にはKimbosessionsの開催が決定しております。造成の様子がUPされておりますが今年も素晴らしいパークが出来上がりそうです。オフモードになったライダーたちがスタイルを全開で見せ合うこのイベントは要注目です。次回更新もお楽しみに!!