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2025.08.15 ”私とスキー。” 上遠野 悠子
皆さんこんにちは。
今週もブログ配信日となりました。
世の中はお盆休み真っ只中。
いかがお過ごしでしょうか?
さて、今回も前回に引き続き”私とスキー。”というテーマの下書き進めてまいりたいと思います。
今回は、上遠野 悠子より記事が届いております。

1.私とスキー。
私は長野オリンピックがきっかけで、小学1年生からアルペンスキーを始めました。白馬はアルペンスキーの開催地でもあり、当時私の家(ペンション)にはフランスチームの方々が宿泊されていて、メダルを触らせていただいたり、遊んでいただいたり…楽しかった思い出とスピード系種目の迫力とかっこよさに感動しました。小中高大とアルペン競技に取り組み、大会や遠征のために国内外で活動しました。スキー中心の競技生活も大学卒業と共に引退し、一時スキーから離れました。

「正直スキーはもう十分」と思っていましたが、「人生一度くらい海外でヘリスキーをやってみたい」と休暇で訪れたカナダでのヘリスキーで、アルペン競技とは違うBCやフリーライドの魅力に惹かれ再びスキー中心の世界へ戻ってきました。

現在はフリーライド競技(FWQ)の大会にも出場していますが、ベースは仲間と良い雪、良いライン、良い景色を求めてBCに行ったり、よりカッコいい滑りを求めてフリーライドスキーをただ純粋に楽しんでいます。カナダに行ってカルチャーショックを受けたことがあります。子供からご高齢の方まで8割の人がスキーヤーだったこと。クリフは立入禁止ではなく、気をつけて進め!スキーヤーがめちゃくちゃカッコよく見えたこと。格好から滑りまでそれぞれスタイルがあって、仲間と山の上で一杯、下って一杯と日常にスキーが溶け込んでいて、仲間内で(BCエリアにキッカーを作って)映像を撮りあったり、ワイワイ山に上がる…「遊びを極めている」感じがとてもカッコよく感じました。私もそんなスキーヤーになりたいし、そんな仲間が増えたらいいなと思って活動しています。

2.ARV112
(1)このスキーを選んだ理由
フリーライド(競技)ならARV112一択!荒れた地形を抑え込めるし、パウダーにも対応可。1シーズン限りの展開であった24ARW112は、軽量芯材を使用し、軽くて扱いやすいです。しかし、私の場合はスピードを出して、荒れたところもガンガン突っ込んでいきたいので、重みがあって安定しているARVを選びました。

(2)スキーの特徴
パウダーから荒れたハードバーンまでオールコンディションに対応できるスキーです。ハードバーンでスピードを出しても、ジャンプのランディングの時もバタつかず安定感があります。また、スキーの反発があるので、トリックもかけられますし、キレのあるターンも可能です。

(3)どんなスキーヤーにお勧めか
アルマダは多様なモデルがあるので、自分のスキルと用途に合わせてスキーを選ぶと、スキーがより楽しくなります。ARV112はスキー自体がしっかりしているので、ハードに山を攻めたいスキーヤーにお勧めです。パウダーから荒れた地形まで足元が安定して、パフォーマンスに集中できる、信頼の置ける1台です。
(4)ビンディングSTRIVEとの相性について
ハードに攻めるならビンディングも強くて、信頼できるSTRIVE。足元が安定して初めて安心して攻められますし、楽しめると思います。現代のスキーにベストマッチのビンディングです。

3.WHITEWALKER116
(1)このスキーを選んだ理由
日本の豪雪地帯でBCエリアを楽しむには「太くて長いパウダースキー」+「軽くて歩けるスキー」WHITE WALKERは更にパウダーの中でもフォールラインに落ちていく、スピード感が感じられるスキーです。また長さや太さの割に軽くて歩けるだけでなく、ツリーの中でも小回りが効いて扱いやすく、マッシュやナチュラルヒットなど地形遊びが楽しめるところが気に入っています。

(2)スキーの特徴
サミーカールソンのシグネチャーモデル。彼のファンとしては乗らずにはいられないスキー。
軽いので山にハイクする時も持っていけるスキーです。またスキーの形状的にパウダーを切っていくようなスピード感が感じられます。操作性も高く、スキーの反発もあるのでジャンプなどもしやすいのが特徴です。
(3)どんなスキーヤーにお勧めか
パウダー好き!オープンバーンはもちろん、ツリーや地形遊びを楽しみたい方にもお勧めです。浮くだけじゃない、パウダーの上をスピードを出して滑る感覚。またスキーの軽さと反発でスキーを潜ませて走らせる動き(イルカが海面を潜って飛び出して泳ぐイメージ)が楽しめます。滑走中に見つけたマッシュやナチュラルヒットも操作性が高いので、スピードと反発を使って色々な楽しみ方ができると思います。

(4)SHIFT2との相性について (旧モデルとの違い)
上りはできるだけ軽く、でも滑走性も重視したいなら、WHITE WALKER に SHIFT2のセットがお勧めです。以前使用していたSHIFT1はかなり激しめにランディングした際、トップが雪に潜るシチュエーションに弱いイメージがありましたが、SHIFT2に改良されてからは問題なく使用できるようになりました。軽さと強さのバランスが取れた組み合わせだと思います。

4.LOCATOR112
(1)ライディングのパフォーマンスについて
春の立山で使用しました。軽いのでスピードを出すとバタつくかな?と思いましたが、縦溝が入った斜面でも問題なく、とても扱いやすくて、乗りやすい印象です。

(2)ハイク(機動性)のパフォーマンスにつて
このスキーの特徴はなんと言っても軽さです。とにかく軽い!ロングハイクで有り勝ちなのは、上りで疲れ果てて下りは足は棒…頑張って上ったのに下りを楽しめなくなってしまうこと。初めてLOCATORを履いた時、その軽さに感動しました。どこまでも歩いていけるような感覚。長い距離を歩きたい方や、BCに行きたいけど、体力に自信がない方にも、歩きやすくお勧めです。

(3)フルピンタイプのビンディングのパフォーマンスについて(SHIFTとの対比)
フルピンタイプは滑走の際、SHIFTなどのアルペンタイプに比べ、強度や操作性に少し不安がありましたが、普通に滑走する分には特に問題なく、違和感も感じませんでした。むしろ上りの軽さのメリットがとても大きいと感じました。ハイクとスキーモードの切り替えもシンプルで扱いやすい印象です。

大斜面を超軽量セットで滑り降りる。
春特有の縦溝や不安定な雪面でも力強いターンが可能です。

プロフィール
長野県白馬村出身。小学1年生から大学卒業までアルペンスキー競技に取り組み、大会や遠征のために国内外で活動。全日本選手権優勝、元ナショナルチーム所属。大学卒業と同時に競技を引退し、スキーから6年ほど離れる。休暇で訪れたカナダでのヘリスキーをきっかけに、BC、フリーライドスキーの魅力に惹かれ、再びスキーの世界へ。カナダで丸2年スキー漬けの日々を送り、帰国後フリーライド競技(FWQ)に参戦。FWQ HAKUBA4*2023優勝。 ※FWQ=Freeride World Qualifier
次回予告

次回の配信からは現役コンペライダーからの記事をお届けしたいと思います。最近のコンペシーンや最先端のフリースタイル事情、ウエアの着こなしに至るまで必見の内容となっております。どうぞお楽しみに!
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